中小企業の採用戦略(1) 中小企業の採用の現状
まずは、「採用」をテーマに数回にわたって書いていきます。
「人手不足」と言われており、人材採用に苦戦している中小企業は多いと思います。
では、実際にどの位採用は厳しくなっているのでしょうか?
(出典:全国求人情報協会 単位:万件)
このグラフを見ると、2011年に年間587万件だった求人広告の掲載件数は、2016年には1472万件となっており、過去5年間で、約2.5倍に増加していることが分かります。
このデータから単純計算すると、求人数が2.5倍になっているため、
求職者の数が変わらないとしたら、応募者数は「2.5分の1」、つまり40%なります。
ある企業が求人を出しても応募者は5年前と比べて【60%減】になっているのです。
5年前に10人応募が来ていた企業は、今は4人しか応募が来ないのです。
(⇒言い換えると、5年前の半分の応募が来ていれば平均より優秀と言えます。)
多くの企業では、昔は応募が来ていたのでそのまま同じような採用活動を続けているケースがほとんどです。
3年前と比較して、採用条件を見直しているでしょうか?採用手法は変えているでしょうか?
また、求人件数が多い=転職しやすいということですので、中小企業では離職者も増えているのではないでしょうか?
離職者が増える⇒求人が必要⇒
応募が来ない⇒また求人を出す⇒
入社したけどすぐ辞める⇒また求人を出す
このようなスパイラルに陥っている企業は非常に多くなっています。無駄な広告費、そして入社してすぐ辞める人材に対しての無駄な人件費、研修費だけが発生してしまいます。
では、この採用できない状況を打破するには、どのような採用活動を行えばよいのかを次回以降で書いていきます。